夜に咲く、つる性の白い小さな花ですが、香りは豪華で香水に多く利用されます。女性らしく芳醇な香りには、気分を前向きに、楽観的にしてくれる作用が隠されています。
ジャスミンについて
夜に月光のように輝くため、アラビア語で「ヤスミン=小さな月光」という名前がつけられました。
太陽光が当たると香りが飛んでしまうので、収穫は早朝に行われます。また、水蒸気蒸留法では香りが失われるため、有機溶剤抽出法で抽出がされるのも特徴です。
特徴
たくさんの花からわずかにしか採れない
精油の抽出が難しく高度な手腕を必要とし、さらに膨大な量の花が必要になるため、精油の中でも高額となります。
豊かな香りから、多くの高級香水のミドルノートまたはベースノートとして利用されます。
不安を軽減させ、心を高揚させる
深みのある、甘く、花の香りで知られています。その香りは鎮静効果があり、感情的なバランスとリラクゼーションを促進すると考えられています。
不安や孤独感を鎮め、ポジティブでリラックスした気分になります。優れた鎮静作用と強壮作用を併せ持つ精油です。
細胞成長促進作用のためにスキンケアやヘアケアにも良く、子宮の強壮作用もあります。
精油データ
学名 | Jasminum grandiflorum |
別名 | オオバナソケイ |
原料植物名 | ロイヤルジャスミン |
科名 | モクセイ科 |
抽出部位 | 花 |
抽出法 | 揮発性有機溶剤抽出法 |
ノート | ミドル〜ベース |
主な成分 | ジテルペンアルコール類 フィトールケトン類 cis-ジャスモンエステル類 酢酸ベンジル、酢酸フィチルラクトン類 ジャスミンラクトン |
主な産地 | インド、エジプト、フランス、中国 |
主な作用 | 強壮作用、抗炎症作用、抗痙攣作用、鎮静作用、鎮痛作用、通経作用、分娩促進作用 |
ジャスミン精油の効能
体への効能
出産時に子宮の収縮で分娩を促し、苦痛を和らげ、産後のホルモンバランスを調整する作用があります。
また、呼吸器系にも有益で咳を鎮める効果も期待できます。
心への効能
抑うつ症状に対して有効で、神経を鎮静し情緒に対する加温性があり、自信を取り戻したいときや元気になりたいときに優位に働きます。
肌への効能
乾燥肌や敏感肌をはじめあらゆる肌質に鎮静と強壮作用があります。
抗菌性と抗酸化性からニキビや老化のサインを和らげるのに役立つとされています。
また、肌の乾燥を防ぐ保湿効果もあるとされています。
ジャスミン精油の注意事項
妊娠中の使用は避けること。また鎮静作用が強いため集中が必要な場面での利用は控える。