甘くバニラのような香りのベンゾインは、樹脂から有機溶剤抽出法で採れるねっとりした質感が特徴です。
ベンゾインについて
特徴
精油というより樹脂
東南アジア原産の樹高12mにもなる落葉広葉樹。
安息香樹の樹皮に傷をつけると樹液がにじみでてきます。灰褐色の塊が固形化したものがベンゾイン(安息香)です。
宗教儀式や化粧品として活用されてきた
ミルラやフランキンセンスとともに薫香として長く利用されてきた歴史をもちます。
ヨーロッパではエリザベス朝時代から「フライヤーズバルサム(ベンゾインのチンキ)」として知られ、たかぶった感情の鎮静効果やの無気力状態の活性化などに活用されてきました。
精油データ
学名 | Styrax benzoin |
別名 | アンソクコウジュ |
原料植物名 | アンソクコウノキ |
科名 | エゴノキ科 |
抽出部位 | 樹脂 |
抽出法 | 揮発性有機溶剤抽出法 |
ノート | ベース |
主な成分 | アルデヒド類 バニリン エステル類 安息香酸エステル類、桂皮酸エステル類 |
主な産地 | インドネシア、タイ |
主な作用 | 去痰作用、抗炎症作用、鎮静作用、皮膚再生作用 |
ベンゾイン精油の効能
体への効能
心を温め、循環を促し、痛みを和らげるなどの体を若返らせる効果が期待できます。
肺の強壮剤となり、気管支炎や喘息、かぜによる咳など、呼吸器系の不調を改善させる効果があります。
心への効能
神経系に対する鎮静作用が期待でき、緊張やストレスを緩和する働きがあります
悲しみや孤独感などの憂鬱な状態に対して、気持ちを楽にしてくれたり、自信をもたらす効果があります。
肌への効能
消毒作用と皮膚軟化作用を持つため、乾燥肌を保護する効果があります。
ひび割れやあかぎれ、さらには炎症まで、みつろうでクリームを作るなどで常備しておくと、冬の乾燥する季節に活躍できるでしょう。
ベンゾイン精油の注意事項
必要箇所に正しい濃度で利用する場合、特になし。